21世紀美術館とにし茶屋街、モダンとレトロの金沢1泊2日

JR金沢駅に10時半ごろ着いたら、歩いておよそ33分の石川四高記念文化交流館から旅を始めます。明治24年(1891)創立の旧制第四高等学校の本館として、明治24年に建てられた洋風建築で、国の重要文化財に指定されています。赤レンガの外壁に白い花崗岩の帯を配した、明治期の学校建築を代表する意匠が今に残されています。館内には、四高の歴史を紹介する展示のほか、石川県ゆかりの文学者を紹介する石川近代文学館も入っており、金沢が生んだ近代の学問と文化にふれることができます。この後は、歩いておよそ6分、金沢21世紀美術館へ向かいましょう。

四高記念文化交流館から歩いておよそ6分、金沢21世紀美術館に着きます。平成16年(2004)に開館した現代アートの美術館で、建築家ユニット・SANAA(妹島和世・西沢立衛)が設計を手がけました。円形の平屋建てで、外周は全面ガラス張りとなっており、どの方向からでも出入りができる、従来の美術館にはない開放的なつくりが特徴です。中庭には、レアンドロ・エルリッヒによる作品「スイミング・プール」があり、水面の上と下、両方から鑑賞できるユニークな仕掛けが人気を集めています。だれでも気軽に立ち寄れる交流ゾーンも広く、美術館でありながら公園のように親しまれています。金沢の新しい顔ともいえる、現代アートの世界を楽しめます。館内のカフェレストランで、昼食をとりましょう。この後は、歩いておよそ7分、石川県立美術館へ向かいましょう。
金沢21世紀美術館から歩いておよそ7分、石川県立美術館に着きます。加賀藩前田家に伝わる美術工芸品を中心に、石川県ゆかりの美術作品を数多く収蔵する美術館です。中でも、5代藩主・前田綱紀が愛蔵したと伝わる国宝「色絵雉香炉」は、江戸時代の陶工・野々村仁清の作とされ、雉が羽を休める姿を写実的にとらえた名品として知られています。加賀友禅や加賀蒔絵など、金沢の伝統工芸の粋を集めた展示も見ごたえがあります。この後は、歩いておよそ3分、国立工芸館へ向かいましょう。
石川県立美術館から歩いておよそ3分、国立工芸館に着きます。令和2年(2020)に開館した、日本海側では初めてとされる国立美術館で、建物自体が明治期の洋風建築を移築・復元したものです。向かって左手の建物は明治31年(1898)築の旧陸軍第九師団司令部庁舎、右手の緑の窓枠が印象的な建物は明治42年(1909)築の旧陸軍金沢偕行社で、いずれも金沢城内にあった建物を移築したと伝えられています。陶磁・漆工・染織・木工・ガラス・金工など、4,000点を超える近現代の工芸作品や、人間国宝の作家の作品も収蔵しており、歴史ある建物と最新の工芸表現を両方楽しめます。この後は、歩いておよそ2分、いしかわ赤レンガミュージアムへ向かいましょう。
国立工芸館から歩いておよそ2分、赤レンガの建物が並ぶいしかわ赤レンガミュージアムに着きます。もとは金沢陸軍兵器支廠の兵器庫として、大正2年(1913)から昭和にかけて建てられた3棟の赤レンガ建築で、国の重要文化財に指定されています。昭和61年(1986)に石川県立歴史博物館として活用が始まり、平成27年(2015)のリニューアルを経て、今の愛称で親しまれるようになりました。1棟目は石川の歴史をたどる展示室、2棟目はだれでも立ち寄れる交流・体験ホール、3棟目は加賀本多博物館として、前田家の重臣・本多家に伝わる甲冑や刀剣などを展示しています。この後は、歩いておよそ8分、鈴木大拙館へ向かいましょう。
いしかわ赤レンガミュージアムから歩いておよそ8分、鈴木大拙館に着きます。金沢出身の仏教学者・鈴木大拙の思想を紹介するため、平成23年(2011)に金沢市が開設した施設で、金沢にゆかりの深い建築家・谷口吉生が設計を手がけました。展示棟・学習棟・思索空間棟の3つの棟が回廊で結ばれ、水鏡の庭と呼ばれる水盤を囲むように配置されています。思索空間棟は水面に浮かぶような佇まいで、静かに座って自分と向き合うための空間として設計されています。建築そのものが禅の思想を体現したような、静謐なひとときを過ごしましょう。金沢の新しい建築と美術をめぐった1日目は、ここで終わりです。この夜は、歩いておよそ15分の香林坊・片町のまわりの宿に泊まりましょう。

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