世界遺産・仁徳天皇陵から刃物の街を巡る堺日帰りプラン

JR阪和線・百舌鳥駅から徒歩約8分。今日のスタートは、世界遺産・仁徳天皇陵古墳(大仙陵古墳)です。5世紀前半から半ばにかけて築造されたと考えられる、日本最大とされる前方後円墳で、墳丘だけで全長およそ486メートル、三重の濠を含めるとおよそ840メートルにおよびます。クフ王のピラミッド、秦の始皇帝陵とあわせて、世界三大墳墓のひとつとされることもあります。2019年には、羽曳野市・藤井寺市にまたがる古市エリアとあわせて「百舌鳥・古市古墳群」として世界文化遺産に登録されました。古墳の正面に設けられた拝所から参拝できます。宮内庁が管理する陵墓です。仁徳天皇陵古墳のまわりでは、静かに過ごしましょう。周辺の散策もあわせて楽しめます。かつて百舌鳥エリアには100基を超える古墳があったと伝えられていますが、市街地化が進むなかで多くが姿を消し、現存するのは44基ほどとされています。巨大な墳丘を間近に感じながら、古代の権力の大きさに思いを馳せてみましょう。この後は、歩いておよそ7分、大仙公園の中にある日本庭園へ向かいましょう。
仁徳天皇陵古墳から歩いておよそ7分、大仙公園の中にある日本庭園に着きます。仁徳天皇陵古墳と履中天皇陵古墳の間に広がる大仙公園の一角に、堺市制100周年を記念して平成元年(1989)に開園した、築山林泉廻遊式庭園です。総面積およそ26,000平方メートルの庭園は、南側台地の「桃源台」、南から北へ流れる「石津渓」、北側低地の3つの風景で構成されています。中世から海外貿易の拠点として栄えた堺のまちに見立てて造られたと伝えられ、檜づくりの門をくぐった先には、堺の豪商たちの集会所「納屋衆」を模した休憩所や、渓流沿いの「流杯亭」「傘亭」などがあります。四季折々の花や池、流れる水の音を楽しみながら、静かなひとときを過ごしてみましょう。この後は、歩いておよそ7分、堺市博物館へ向かいましょう。
大仙公園日本庭園から歩いておよそ7分、大仙公園の中に建つ堺市博物館に着きます。百舌鳥古墳群から出土した品々を収蔵・展示する博物館です。2026年4月にリニューアルオープンし、古代の常設展示が刷新されたほか、近世のコーナーでは、商工業で栄えた「都市」としての堺と、田畑が広がる「農村」としての堺、両方の姿を紹介する内容に生まれ変わりました。エントランスホールにある「百舌鳥古墳群シアター」では、映像を通じて古墳群の成り立ちや広がりをわかりやすく学ぶことができます。ほかにも、慶長期に使われた大きな火縄銃や、かつて堺の特産品だった緞通(じゅうたん)を織るための織機なども展示されていて、古代から近世までの堺の歴史を一度に見渡せる構成になっています。展示室をひととおり見学したら、タクシーでおよそ13分、堺の職人技が集まる堺伝統産業会館へ向かいましょう。
堺市博物館からタクシーでおよそ13分、堺伝統産業会館に着きます。2011年10月にオープンし、堺に息づく伝統産業をまとめて見て、体験できる施設です。会館の主役は、なんといっても堺打刃物でしょう。プロの料理人が使う包丁として国内シェアの約9割を占めるといわれ、1982年には国の伝統的工芸品にも指定されました。職人が丁寧に鍛え上げる様子を間近で見学できるコーナーもあり、堺のものづくりの確かさを実感できます。会館にはほかにも、藍染めの浪華本染め、香り豊かな堺線香、手織りの堺手織緞通、端午の節句の堺五月鯉幟、昆布加工品など、堺ならではの品々が並びます。見学を終えたら、歩いておよそ2分、会館のまわりで昼食にしましょう。
堺伝統産業会館から歩いておよそ2分、会館のまわりで昼食にしましょう。昼食を終えたら、歩いておよそ12分、江戸時代の商家のたたずまいを伝える山口家住宅へ向かいましょう。
堺伝統産業会館のまわりから歩いておよそ12分、堺市立町家歴史館 山口家住宅に着きます。慶長20年(1615)の大坂夏の陣にともなう「堺大火」の直後に建てられたと伝えられる、江戸時代初期の町家です。江戸初期の町家建築が残る建物として、昭和41年(1966)に国の重要文化財に指定されました。切妻造・本瓦葺きの主屋は、奥行きおよそ13.8メートル・間口およそ9.4メートルの規模で、一階半の高さがあります。館内では、江戸時代の堺の商家の暮らしぶりや、季節ごとの室礼(しつらい)、堺の伝統産業についての解説なども紹介されています。歴史ある町家の空間を、じっくりと歩いてみましょう。この後はタクシーでおよそ10分、千利休ゆかりの禅寺、南宗寺へ向かいましょう。
山口家住宅からタクシーでおよそ10分、千利休ゆかりの禅寺、南宗寺に着きます。この寺は、若き日の利休が禅の修行に励んだ場所として知られ、境内には千家一門の供養塔が静かに並んでいます。もともとは弘治3年(1557年)、和泉・河内を治めた戦国武将・三好長慶が、父・三好元長の菩提を弔うために建てた臨済宗大徳寺派のお寺でしたが、大坂夏の陣の戦火で焼失し、沢庵和尚によって元和3年(1617年)に現在の地へ再建されました。実はこの寺には、徳川家康がひそかに葬られたという言い伝えも残っています。史実として確かめられているわけではなく、後世に語り継がれてきた伝説ですが、今も多くの人の興味を引いています。境内の茶室「実相庵」は利休好みの二畳台目で、明治の堺博覧会の際に移築されたのち戦災で焼失し、昭和30年代に再建されたものです。今も祈りが続く場所ですので、静かに、敬意をもってお参りしましょう。堺での歴史散策はここでひと区切り。この後は歩いておよそ15分の湊駅へ向かい、南海線に乗って、海沿いの景勝地、二色の浜公園へと移動しましょう。

南宗寺から歩いておよそ15分、湊駅に着きます。そこから南海線でおよそ45分、二色浜駅に着きます。さらに歩いておよそ17分、海辺の景色が広がる二色の浜公園に着きます。堺伝統産業会館で刃物づくりの技に触れ、南宗寺で静かな禅の空気を味わった後は、今日一日の締めくくりです。この公園の始まりは1933年、南海鉄道が「第二の浜寺」を目指して「海浜村」という海浜リゾート施設を開設したことにさかのぼり、1950年に正式な公園として開設されました。「二色の浜」という名前は、白い砂浜と青々とした松林、この二つの色のコントラストに由来すると伝えられています。歴史ある古墳や伝統産業を巡ってきた一日の最後に、松林の中を散策すれば、潮風とともに心が落ち着いていくのを感じられるはずです。堺の歴史をたどる旅の最後を、海辺の穏やかな景色で締めくくってみましょう。帰りは、歩いておよそ17分の二色浜駅から、電車で帰りましょう。

大阪府日帰り
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