グランフロントと中崎町、新旧が交わる梅田さんぽ旅

大阪メトロの東梅田駅に10時45分ごろ着いたら、歩いておよそ5分、旅の始まりの露天神社に着きます。梅田・曽根崎の総鎮守として親しまれる神社です。学問の神様として知られる菅原道真公が、太宰府へ左遷される道中にこの地に立ち寄り、草に降りた霧、つまり「露」をご覧になって歌を詠んだことが、社名の由来と伝えられています。ご祭神は少彦名命と大己貴命です。劇作家・近松門左衛門の人形浄瑠璃「曾根崎心中」の舞台として知られ、ヒロインの名にちなんで「お初天神」という通称が定着しました。今では、縁結びの神社としても親しまれ、「恋人の聖地」にも選ばれています。今も祈りが続く場所ですので、静かに、敬意をもってお参りしましょう。この後は、歩いておよそ9分、HEP FIVEの観覧車へ向かいましょう。

露天神社から歩いておよそ9分、赤い観覧車が目印のショッピングビル、HEP FIVEに着きます。1998年11月に開業したこの複合施設ですが、屋上に観覧車がある姿はちょっと意外に思われるかもしれません。実はこれ、開業前に行われた読者アンケートで「梅田になくて、あってほしいもの」の1位が「遊園地」だったことがヒントになって生まれたのだと伝えられています。観覧車の直径は75mで、ゴンドラはビルの屋上を突き抜けて、地上約106mの高さまで上昇します。52台あるゴンドラはいずれも4人乗りで、一周するのに約15分かかりますので、梅田の街並みをゆっくりと見渡せます。乗る前に立ち寄りたいのが、館内6階の吹き抜けにある、全長約20mの赤いクジラのオブジェです。造形作家の石井竜也さんが手がけた作品で、写真映えする人気の撮影スポットとなっています。この後は、歩いておよそ6分、茶屋町へ向かいましょう。
HEP FIVEから歩いておよそ6分、おしゃれなカフェやセレクトショップが並ぶ茶屋町の、鶴乃茶屋跡のあたりに着きます。今でこそ若者に人気のエリアですが、この「茶屋町」という名前は、かつてこのあたりを通っていた旧能勢街道、別名・池田街道沿いに、「鶴乃茶屋」「萩乃茶屋」「車乃茶屋」という3軒の茶屋が並んでいたことに由来すると伝えられています。旅人たちがひと休みした街道沿いの茶屋の記憶が、今も地名として受け継がれています。ちなみに、この一帯を含む「梅田」という地名も、もともとは湿地を埋め立てて田畑にしたことから「埋田」と書かれていたものの、字面があまり良くないということで、近隣にある露天神社や綱敷天神社にゆかりの深い「梅」の字にちなんで、「梅田」という表記に変わったという説があります。通りに並ぶカフェや飲食店で、昼食にしましょう。この後は、歩いておよそ9分、中崎町へ向かいましょう。
茶屋町から歩いておよそ9分、地下鉄の中崎町駅のあたりから、レトロな街並みが残る中崎町の路地に入ります。このあたりは大阪大空襲の被害をほとんど受けなかったといわれるエリアで、大正から昭和にかけて建てられた長屋が、今も多く残っています。およそ20年ほど前から、そうした古い長屋を改装したカフェや雑貨店が増え始め、今では梅田のすぐそばとは思えないほど、懐かしい下町の空気とおしゃれな新しいお店が入り混じる、散策が楽しいエリアになっています。今も住んでいる方がいるので、静かに歩きましょう。細い路地を曲がるたびに違う表情を見せる町並みを、のんびりと歩きましょう。この後は、歩いておよそ18分、グラングリーン大阪へ向かいましょう。

中崎町から歩いておよそ18分、大阪駅の北側、グランフロント大阪と同じ「うめきた」のエリアに広がる、グラングリーン大阪のサウスパークに着きます。ここは「うめきた2期」と呼ばれる再開発エリアの中核施設として整備が進められている場所で、公園と商業施設が一体になった、南北合わせて約4.5万平方メートルという広大な都市公園を目指して計画されています。2024年9月に、公園のサウスパーク全体とノースパークの一部、それに北館の商業施設が先行して開業し、2025年3月には、商業施設やホテル、MICE施設などが入る南館もグランドオープンしました。実は今も整備が続いています。それでも、都心とは思えないほど広々とした芝生の広場や緑を、今の段階でも十分に楽しむことができます。公園の中には「GRAND GREEN OSAKA」の文字のオブジェもあります。ビル群に囲まれた開放的な空間で一息ついたら、この後は、歩いておよそ6分、梅田スカイビルへ向かいましょう。

グラングリーン大阪から歩いておよそ6分、独特なフォルムが目を引く梅田スカイビルに着きます。1993年に竣工したこのビルは、地上40階・地下2階、高さ約173〜175mの高さを誇り、建築家・原広司さんが手がけた「連結超高層建築」という様式の、世界で初めての例として紹介されることが多い建物です。2棟のタワーの頂部を結ぶ、あの印象的な円形の空中庭園は、地上部分であらかじめ組み立てたものを、ワイヤーロープで一気に吊り上げる「リフトアップ工法」という珍しい方法で施工されたと伝えられています。2008年には、イギリスの新聞タイムズが選ぶ「世界の建築物TOP20」に、タージ・マハルやサグラダ・ファミリアといった名だたる建築と並んで、日本からはこの梅田スカイビルが選ばれました。展望台からの夜景はもちろん、地下1階には昭和レトロな街並みを再現した「滝見小路」という商店街もあるので、気になったら、のぞいてみましょう。展望を楽しんだら、この後は、歩いておよそ34分、中之島公園へ向かいましょう。

梅田スカイビルから歩いておよそ34分、堂島川と土佐堀川に挟まれた中之島の東端に広がる、中之島公園に着きます。1891年に開園した、大阪市内で最初にできた公園とされ、東西に細長く延びる約1.5km、面積約10.6haの敷地に、四季折々の緑と花を楽しめます。特に人気なのがバラ園で、約310品種・約3,700株ものバラが植えられており、見頃を迎える5月中旬と10月中旬には、多くの人でにぎわいます。開園した明治時代には、大阪で初めてのビアガーデンや、外国人旅行者向けの「自由亭ホテル」、能舞台の「翠柳館」なども公園内にあったと伝えられていて、当時から大阪を代表する社交・観光の場だったことがうかがえます。川沿いのベンチで一息つきながら、130年以上にわたる公園の歴史に思いを馳せましょう。この夜は、中之島や淀屋橋のあたりの宿に泊まりましょう。

大阪府日帰り
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