甲斐善光寺と藤村記念館、甲府のもうひとつの歴史散歩1泊2日


この旅は車でめぐります。JR甲府駅に11時ごろ着いたら、駅の近くでレンタカーを借りて(手続きに15分ほど)、車で約10分。武田信玄が川中島の戦いのさなか、信濃善光寺が戦火に見舞われることを恐れ、ご本尊などを甲府に移したのが始まりと伝えられているお寺です。信玄公が建てた伽藍は火災により失われましたが、江戸時代に再建された金堂と山門が今も残り、国の重要文化財に指定されています。境内の梵鐘は「引きずりの鐘」の異名を持ち、信濃から甲斐まで引きずって運んだという言い伝えが残っています。また、金堂の天井の下で手を打つと音が反響する「鳴き龍」でも知られています。本堂の床下には、「心」の字をかたどった真っ暗な回廊をたどり、途中で鍵に触れる「お戒壇めぐり」があります。神聖な祈りの場ですので、静かに、敬意をもってお参りしましょう。見学を終えたら、車で酒折宮へ向かいましょう。

甲斐善光寺から車で約3分。『古事記』や『日本書紀』に記される日本武尊の東征の際、行宮として設けられたと伝わる神社です。連歌発祥の地としても知られ、境内には、国学者・本居宣長が撰文した「酒折宮寿詞」の石碑をはじめ、いくつもの石碑が残されています。土佐光起や歌川広重ら、著名な絵師たちにも題材として描かれてきました。甲府の歴史を静かに伝える、古社の趣きを味わいましょう。今も祈りが続く神社ですので、境内では静かに、敬意をもってお参りしましょう。見学を終えたら、車で舞鶴城公園へ向かいましょう。

酒折宮から車で約7分。天正18年(1590)以降に本格的な築城が進められた甲府城の跡地に整備された公園です。江戸時代には、将軍家にゆかりの深い大名が城主を務めましたが、明治6年(1873)に廃城となりました。天守台は今も残っていますが、天守が実際にあったかどうかは、今も研究者の間で議論が続いています。稲荷櫓(平成16年・2004年復元)、鉄門(平成25年・2013年復元)、山手御門(平成19年・2007年復元)、鍛冶曲輪門(平成9年・1997年復元)など、木造で復元された建物が見どころです。石垣や堀をめぐりながら、甲府城下町の歴史に思いを馳せましょう。見学を終えたら、甲府駅のまわりで昼食にしてから、車で山梨県立美術館へ向かいましょう。

甲府駅のまわりから車で約8分。建築家・前川國男が設計を手がけ、昭和53年(1978)に開館した美術館です。「ミレーの美術館」として親しまれ、19世紀フランスの画家、ジャン=フランソワ・ミレーの代表作「種まく人」や「落ち穂拾い、夏」をはじめ、およそ41点ものミレー作品を収蔵しています。バルビゾン派の画家たちや、クールベ、ターナー、シャガールといった西洋美術の作品のほか、山梨県出身の画家の作品も数多く展示されています。版画家・萩原英雄の4800点にのぼるコレクションも見どころのひとつです。世界的な名画の数々を、ゆっくりと鑑賞しましょう。見学を終えたら、歩いて山梨県立文学館へ向かいましょう。

山梨県立美術館から歩いて約3分。「芸術の森公園」内に、山梨県立美術館と隣り合って立つ文学館です。芥川龍之介と、俳人・飯田蛇笏、ふたりの作家の資料を中心としたコレクションが見どころです。樋口一葉や太宰治、井伏鱒二など、山梨県出身または山梨にゆかりのある文学者たちの資料を紹介する常設展のほか、松尾芭蕉ら甲州の近世文学、近代の詩歌や俳句にまつわる資料も幅広く展示されています。美術館の余韻とともに、山梨ゆかりの文学の世界にひたりましょう。見学を終えたら、車で山梨県立考古博物館へ向かいましょう。
山梨県立文学館から車で約17分。曽根丘陵公園内にある、昭和57年(1982)開館の博物館です。旧石器時代のナイフ形石器から、縄文土器やヒスイ製の装身具、古墳時代の甲斐銚子塚古墳・大丸山古墳の出土品まで、山梨の歴史を物語る考古資料を幅広く展示しています。なかでも、一の沢遺跡から出土した縄文時代の資料は、国の重要文化財に指定されています。展示をひととおり見学したら、公園内を歩いて甲斐銚子塚古墳にも足をのばしてみましょう。墳丘長169mを誇る、古墳時代前期では東日本最大級とされる前方後円墳で、墳丘のまわりをぐるりと歩いてその大きさを実感できます。はるか昔の山梨に思いを馳せながら、公園内をゆっくり散策しましょう。山梨県のもうひとつの歴史散歩、1日目はこれで終わりです。この夜は、甲府の宿に泊まりましょう。

山梨県1泊2日
山梨県日帰り
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