もみじ回廊と富士山。河口湖の紅葉と絶景をめぐる日帰り旅

1日目は、富士吉田市の新倉山中腹に広がる新倉山浅間公園からです。石段が続くので、足元に気をつけて上りましょう。展望デッキからは、五重塔「忠霊塔」と富士山が重なり合う、絵はがきのような景色を見渡せます。忠霊塔は、市内出身の戦没者の方々をお祀りする慰霊の塔として建てられたもので、大阪の四天王寺の五重塔を手本にしたと伝えられています。慰霊の場でもあるので、塔の周りでは静かに、敬意をもって見学しましょう。秋には塔の周りや参道の木々が色づき、紅葉と富士山、そして朱色の塔が織りなす眺めは、この時期ならではの美しさです。麓の新倉富士浅間神社も、古い歴史を伝える神社として親しまれています。まずはこの絶景を存分に楽しみましょう。それでは次は、河口湖から富士山を望むロープウェイへ向かいましょう。

新倉山浅間公園から河口湖畔へと移動し、続いては河口湖〜富士山パノラマロープウェイに乗ります。麓の駅から山頂まで、ゴンドラに乗ればあっという間に到着し、車窓からは麓の木々が色づき始める様子も見られます。このロープウェイは、名称を変えながら親しまれてきた路線で、かつては「カチカチ山ロープウェイ」とも呼ばれていました。これは、天上山を舞台にしたとされる昔話「かちかち山」にちなんだ名前と伝えられており、山頂駅の周辺には、物語に登場するたぬきとうさぎのモニュメントも置かれています。山頂の展望台からは、富士山と河口湖を一枚の絵のように見渡すことができ、空気が澄んだ日には南アルプスまで遠く望めるといわれています。眼下に広がる紅葉と湖、そして富士山の組み合わせは、この時季ならではの眺めです。山頂での絶景を、ゆっくり楽しみましょう。次は、河口湖畔のもみじ回廊へ向かいましょう。点検などで運休する日があるので、お出かけ前に確かめましょう。
ロープウェイの山頂駅から下り、続いては河口湖畔のもみじ回廊へまいります。川沿いに大きく育ったもみじが連なるこの一帯は、河口湖を代表する紅葉の名所として知られています。例年11月ごろに見頃を迎え、「富士河口湖紅葉まつり」のメイン会場のひとつとしても賑わい、期間中は夜になるとライトアップも行われ、昼間とはまた違った幻想的な表情を見せてくれます。頭上を覆うほどに枝を広げたもみじのトンネルを歩けば、真っ赤に染まった葉と、木々の隙間からのぞく空とのコントラストをゆっくりと楽しめます。川のせせらぎを聞きながら歩く回廊は、写真を撮るにも絶好の場所です。思い思いのペースで紅葉散策を楽しみましょう。それでは次は、染色作家・久保田一竹の作品を展示する久保田一竹美術館へ向かいましょう。
もみじ回廊から少し足を延ばし、続いては久保田一竹美術館へ向かいます。染色作家・久保田一竹が、室町時代に生まれながら一度は途絶えてしまった染色技法「辻が花」に独自の工夫を加え、「一竹辻が花」として蘇らせた作品の数々を展示する美術館で、1990年代に開館しました。久保田一竹はその功績によりフランス芸術文化勲章も受章しています。太い柱を組み上げたピラミッドのような本館と、なだらかな曲線を描く新館という、趣の異なる二つの建物も見どころのひとつで、新館は南の島の石灰岩を積み上げた独特の外観から、スペインの建築家ガウディの作品を思わせるとも評されています。庭園には琉球の石灰岩や富士山の溶岩が配され、秋にはまわりの木々が色づき、静かな庭にいっそう趣を添えます。館内の作品とあわせて、庭園の景色もゆっくりと眺めましょう。それでは次は、大石公園へ向かいましょう。
久保田一竹美術館から湖畔沿いに進み、続いては大石公園です。河口湖の北岸、大石地区にあるこの公園は、湖の向こうに富士山を望む撮影スポットとして知られています。湖畔沿いの「花街道」では季節ごとの花が楽しめ、この時期はコキアが赤く色づき、湖と富士山を背景に一面を彩ります。園内には売店を兼ねた「河口湖自然生活館」もあり、休憩がてら立ち寄るのもおすすめです。湖面に映る富士山と、赤く染まったコキア、そして遠くの山肌の紅葉が重なり合う景色は、この季節にこの場所を訪れた人だけが出会える眺めといえるでしょう。続いては西湖いやしの里根場へ向かいましょう。
大石公園からバスでおよそ25分、旅の最後は西湖いやしの里根場です。昭和41年(1966)の台風で失われた根場集落を、茅葺き屋根の古民家の姿でよみがえらせた施設で、西湖のほとりに20棟ほどの茅葺き屋根の家屋(兜造り)が並んでいます。工芸体験や食事処、資料館などが各家屋に入っており、富士山を望む里山の風景の中を、のんびりと歩いて回れます。秋には周囲の木々も色づき、懐かしい日本の原風景を感じながら、旅を締めくくりましょう。

山梨県1泊2日
山梨県日帰り
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