青の洞門と羅漢寺、耶馬渓の絶景と信仰を巡るプラン


この旅は車(レンタカーなど)でめぐります。旅の始まりは耶馬渓橋へ。青の洞門の下流、山国川にかかる石橋で、1923年に完成しました。日本で唯一の8連石造アーチ橋とされ、日本最長の石造アーチ橋ともいわれ、2022年に国の重要文化財に指定されました。長崎県に多い水平な石積みを採用していることから、地元では「オランダ橋」の愛称で呼ばれているといわれます。橋のたもとでは、カエルの親子の像が迎えてくれます。

耶馬渓橋から歩いて約10分。江戸時代、ここには競秀峰の岩壁に鎖を命綱にした危険な道しかなく、諸国巡礼の途中に立ち寄った禅海和尚が、人馬が命を落とすのを見て心を痛め、享保20年(1735年)から掘り始めたと伝わるトンネルです。托鉢で資金を集め、雇った石工たちとノミと鎚だけで掘り続け、30年余りたった明和元年(1764年)に完成しました。明治の大改修で原型の多くは失われましたが、トンネルの一部や明かり採り窓に、当時の手掘りの跡が残っています。洞門の上には、巨峰や奇岩が約1kmにわたって連なる名勝・競秀峰がそびえます。洞門は歩いてのみ通れ、車は通れないので、近くの駐車場に止めて歩きましょう。
青の洞門から車で約10分。羅漢寺の前に屏風を広げたように、頂上に奇怪な岩峰や天然橋をもつ高さ100mほどの丘が続く景色です。山上に羅漢さまが並んでいるような姿から名付けられたようで、付近の石仏が一夜のうちに飛び移ったという伝説もあります。前には駐車場があり、山上にかけて自然歩道も整えられています。岩場では足元に気をつけて歩きましょう。
古羅漢の下のトンネルをくぐって向かいます。曹洞宗の寺院で、無漏窟に坐す日本最古とされる石造五百羅漢像や、普済楼の千体地蔵尊をはじめ、数千体の石仏を境内の岩屋に安置しています。巨大な岩壁に伽藍が溶け込むたたずまいで知られ、石仏群は2014年に国の重要文化財に指定されました。入山には、仁王門前の受付で入山許可証を受け取ります。境内は写真撮影禁止でカメラは持ち込めず、携帯電話の使用や食事の持ち込み、お酒を飲んだ人の入山もできないので、決まりを守りましょう。雨や悪天候で閉門することもあります。今も祈りが続く場所ですので、静かに、敬意をもってお参りください。
羅漢寺から車で約15分。ここで昼食にしましょう。本耶馬渓産のそばを自前の石臼で挽いた、挽きたて・打ちたて・茹でたてのそばが味わえる道の駅です。食事を出さない日もあるので、公式の案内で確かめておきましょう。館内の日本遺産センター耶馬渓風物館では、禅海和尚に関する資料や、青の洞門を舞台にした菊池寛の小説「恩讐の彼方に」のマジックビジョン、この地方で使われていた民具などを見られます。

耶馬トピアから車で約35分。深耶馬溪の中心にある景勝地です。群猿山、鳶ノ巣山、嘯猿山、夫婦岩、雄鹿長尾の峰、烏帽子岩、仙人岩、海望嶺などの岩峰を一望できることから名付けられました。展望台からの眺めのほか、川向こうの遊歩道からも違った景色を楽しめます。若葉の新緑から紅葉の季節まで、一年中鮮やかな景観を見せてくれます。
一目八景から車で約25分、帰り道に耶馬溪ダムへ。山移川の水をたくわえた人工湖で、まわりを耶馬溪特有の岩ともみじに囲まれ、季節ごとに違った表情を見せます。1985年に完成した多目的ダムで、湖面では水上スキーなどのウォータースポーツも盛んです。水辺では足元に気をつけましょう。
車でダムのふもとへ下り、耶馬渓ダム記念公園「溪石園」へ。1987年(昭和62年)に耶馬溪ダムの完成を記念して造られた、広さ2万㎡の日本庭園です。数万個の石とダムの水を使って耶馬溪の渓流を再現していて、50種2万本の樹木と池や岩、滝が、季節ごとに美しい景色を見せてくれます。池や石のまわりでは足元に気をつけましょう。耶馬渓の絶景と信仰をめぐる旅を、ここで締めくくりましょう。帰りは、レンタカーを返す場所まで安全運転で。

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