カッパ淵と伝承園、遠野物語の民話の世界を歩くプラン


遠野駅からバスでおよそ25分、遠野の旅は伝承園から始まります。遠野地方の農家の暮らしを再現した施設で、国の重要文化財に指定されている曲り家「菊池家住宅」をはじめ、『遠野物語』の話者として知られる遠野出身の佐々木喜善にまつわる展示、「御蚕神堂(おしらどう)」というお堂があります。この堂に祀られているオシラサマは、恋に落ちた娘と馬にまつわる悲しい言い伝えにちなむ神様で、娘の両親が夢のお告げによって養蚕の技を授かったという話から、養蚕の神として、今も大切に信仰されています。堂内には千体ともいわれるオシラサマが所狭しと並び、独特の存在感があります。今も信仰の場として大切にされていますので、静かに、敬意をもって見学しましょう。南部曲り家の暮らしと素朴な信仰にふれたら、歩いてカッパ淵へ向かいましょう。
伝承園から歩いて10分ほど、次に訪れるのはカッパ淵です。平安時代に開かれたと伝えられる曹洞宗の古刹・常堅寺の裏手を流れるこの小川は、河童伝説の地として知られています。『遠野物語』には、ある暑い日に馬を川で冷やしていた飼い主のもとに河童が現れ、馬を引き込もうとしたものの、逆に馬の力に引きずられて厩まで運ばれてしまい、村人たちに捕まって殺すか許すか相談されたすえ、二度といたずらをしないと約束して放されたという話が収められています。川岸には愛らしいカッパ像もたたずみ、今も河童に出会えることを願って多くの人が訪れます。民話の里・遠野の奥深さを感じながら、川辺を歩いてみましょう。見学を終えたら、歩いて常堅寺へ向かいましょう。
カッパ淵から歩いて2分ほど、次に訪れるのは常堅寺です。康平元年(1058)に開かれたと伝えられる曹洞宗の寺です。十王堂の前には、頭に水を蓄える皿をのせた「カッパ狛犬」が置かれています。寺が火事にあった際、河童が皿の水で消火を手伝ったという言い伝えにちなむもので、全国でも珍しい姿の狛犬です。今も祈りが続く場所ですので、静かに、敬意をもってお参りしましょう。見学を終えたら、このあたりは便利なバスの便が少ないため、タクシーで遠野駅前へ向かいましょう。
常堅寺からタクシーでおよそ13分、お昼は遠野駅前で食事をとりましょう。遠野はかつて羊の放牧が盛んだった土地で、羊肉を楽しむ「ジンギスカン」の店が数多く集まっています。駅周辺には、ジンギスカンのほか、さまざまな飲食店が並んでいます。民話の里ならではの味を楽しみながら、ゆっくりと食事をとりましょう。お腹を満たしたら、歩いてとおの物語の館へ向かいましょう。
遠野駅前から歩いて5分ほど、次に訪れるのはとおの物語の館です。『遠野物語』や遠野に伝わる昔話の世界を、映像や展示でまるごと体感できる施設です。「昔話蔵」では、座敷わらしや雪女など、遠野に伝わる逸話を映像やイラストで紹介しており、「柳田國男展示館」「城下町資料館」もあわせて見学できます。語り部による昔話を聞けるコーナーもあり、岩手の方言で語られる民話の世界にふれられます。じっくりと見学しましょう。見学を終えたら、歩いて遠野市立博物館へ向かいましょう。
とおの物語の館から歩いてすぐ、次に訪れるのは遠野市立博物館です。『遠野物語』をテーマにした博物館として、遠野の自然や歴史、暮らしの移り変わりを、写真や資料、映像で紹介しています。民話の世界だけでなく、山や里での暮らしがどのように遠野の文化をはぐくんできたかを、あわせて学ぶことができます。展示をじっくりとめぐりましょう。見学を終えたら、車で卯子酉神社へ向かいましょう。
遠野市立博物館からタクシーでおよそ8分、次に訪れるのは卯子酉神社です。「うねどりさま」とも呼ばれる小さな神社で、江戸時代、遠野の商人が分霊を迎えたのが始まりと伝えられています。『遠野物語』にも、この地にあった大きな淵の主に願いをかけると、不思議と男女の縁が結ばれたという話が収められています。社前では、赤い布に願いごとを書いて結ぶ風習があり、良縁を願う参拝者の姿が見られます。静かに、敬意をもってお参りしましょう。見学を終えたら、歩いて五百羅漢へ向かいましょう。
卯子酉神社から歩いて4分ほど、遠野の旅の最後に訪れるのは五百羅漢です。宝暦・天明の大飢饉で亡くなった人々を供養するため、天明9年(1789)ごろ、大慈寺の義山和尚が、苔むした自然石に刻んだと伝えられる羅漢像の群れです。380体にのぼる石仏は、大小さまざまな、やさしい表情をしており、苔に覆われた山あいの風景に溶け込んでいます。亡くなった方々をしのぶ場所ですので、静かに、敬意をもって見学しましょう。見学を終えたら、タクシーでおよそ10分の遠野駅前へ戻り、帰りましょう。

岩手県1泊2日
岩手県日帰り
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