大仏さまと江ノ電、鎌倉の定番社寺と海を巡る日帰りプラン


JR鎌倉駅から徒歩約10分、鎌倉観光の起点となるのが鶴岡八幡宮です。始まりは1063年、源頼義が源氏の氏神として京都の石清水八幡宮の神霊を迎えたことにあり、その後源頼朝がこの地に社殿を移し、鎌倉幕府の中心的な神社として位置づけたと伝えられています。駅から神社へ向かう道すがら歩いてきた参道『段葛』は、1182年に頼朝が身重の政子の無事な出産を願って設けたと伝わり、道の中心部分だけがひときわ高く盛り土された、珍しい造りです。石段を上がった先に建つ『舞殿』では、源義経の愛妾・静御前が頼朝の前で舞を舞ったと伝えられており、悲恋の物語の舞台として今も多くの参拝者の関心を集めています。実朝の最期にまつわる言い伝えで知られるのが、かつて境内にあった大銀杏です。『隠れ銀杏』とも呼ばれ、樹齢1000年ともいわれる大木でしたが、2010年3月の強い風にあおられて根元から倒れてしまいました。現在は切り株から伸びた『ひこばえ』が少しずつ大きくなっており、参拝者はその成長ぶりを見守っています。参拝の際は、敬意を込めて手を合わせましょう。参拝を終えたら、鎌倉駅方面へ戻る道すがら、賑やかな小町通りに立ち寄りましょう。
鶴岡八幡宮から鎌倉駅方面へ戻る途中、多くの参拝者が足を止めるのが小町通りです。もとは『瀬戸耕地』と呼ばれる農道でしたが、1889年に横須賀線・鎌倉駅が開業したことをきっかけに周辺の市街化が進み、通りとしての姿を整えていきました。1923年の関東大震災で被災した商家がこの地に集団で移転してきたことも、商店街が形成される大きなきっかけのひとつになったと伝えられ、1952年には『鎌倉小町商店会』が発足しています。鎌倉駅東口から鶴岡八幡宮の近くまで続く約360mの一方通行路には、飲食店から雑貨・土産物まで約250もの店が軒を連ね、鎌倉屈指ともいわれるにぎわいを見せます。通り沿いの店で昼食を済ませたら、いよいよ鎌倉のシンボル、高徳院の大仏さまへ向かいましょう。

小町通りを抜けて向かう先は、鎌倉のシンボルともいえる高徳院、通称『鎌倉大仏』です。本尊の国宝・銅造阿弥陀如来坐像は像高11.31m、台座を含めた地上からの高さは13.35m、重さは約121tにも及び、鎌倉に残る国宝の仏像としては唯一とされます。造立は1252年ごろから始まったと伝えられていますが、正確にいつ完成したのかは分かっていません。当初は大仏殿という建物の中に安置されていましたが、15世紀末ごろに建物が失われ(台風による倒壊説や津波説などいくつかの説があり、はっきりとは分かっていません)、それ以降は屋根のない『露坐の大仏』として、雨風にさらされながら今の姿で座り続けています。像の内部は空洞になっており、胎内に入ることもできます。鎌倉の寺社では珍しいこの体験では、30回以上に分けて鋳造されたという内壁の継ぎ目の跡を間近に見ることができます。拝観の際は、敬意を込めて手を合わせましょう。大仏さまを拝観したら、もうひとつの見どころ、長谷寺へ向かいましょう。

高徳院から歩いておよそ20分、長谷寺に着きます。寺伝によれば開創は736年で、その起源には興味深い言い伝えがあります。721年に徳道上人が一本の楠の大木から2体の十一面観音像を彫り出し、一体は大和(奈良)の長谷寺に、もう一体は縁のある地で人々を救うようにと海に流したところ、15年の歳月を経てこの相模の地に流れ着いたのが始まりだというのです。本尊の木造十一面観音菩薩立像は像高9.18mにも及び、木彫りの仏像としては国内最大級とされています。境内高台の『見晴台』からは由比ヶ浜や材木座の町並み、相模湾を一望でき、晴れた日には遠く三浦半島や伊豆半島まで見渡すことができます。境内の一角にある『弁天窟』は、弘法大師(空海)がこの地で修行したと伝わる洞窟で、窟内には弁財天とその眷属である十六童子の姿が彫り込まれています。参拝の際は、敬意を込めて手を合わせましょう。境内高台の見晴台から海の眺めを楽しんだら、この後は、歩いて由比ヶ浜へ向かいましょう。
長谷寺から歩いておよそ12分、由比ヶ浜に着きます。明治17年(1884)、医学博士の長与専斎の勧めをきっかけに海水浴場として知られるようになり、夏目漱石の小説『こころ』の舞台としても描かれた、鎌倉を代表する海岸です。滑川を境に、東側は材木座海岸、西側が由比ヶ浜と呼ばれています。波打ち際を歩きながら、江の島や、晴れた日には富士山まで見渡せる、鎌倉の海の景色を眺めましょう。この後は、江ノ電で2駅、極楽寺へ向かいましょう。
由比ヶ浜から江ノ電で2駅、極楽寺に着きます。正式名を「霊鷲山感応院極楽律寺」という真言律宗の寺院です。正元元年(1259)、北条重時の発願で建立が始まり、重時の没後、子の長時・業時が引き継いで完成させました。文永4年(1267)には、忍性が招かれて開山となっています。忍性は、貧しい人々の救済や病人の治療、橋や道の整備など、幅広い社会事業に力を注いだ僧として知られ、往時の伽藍図には、薬を扱う施薬院や、病人を治療する療病院、薬湯で治療する薬湯寮なども描かれていたと伝わります。参拝の際は、敬意を込めて手を合わせましょう。この後は、江ノ電でひと駅、稲村ヶ崎へ向かいましょう。
極楽寺から江ノ電でひと駅、稲村ヶ崎に着きます。元弘3年(1333)、鎌倉幕府を攻めた新田義貞が、ここから稲村ヶ崎の海を渡って鎌倉へ攻め入ったと伝えられています。義貞が潮の引くことを念じて太刀を海に投げ入れたところ、みるみる潮が引いて軍勢を進めることができたという言い伝えから、「稲村ヶ崎(新田義貞徒渉伝説地)」として親しまれ、稲村ケ崎公園は「日本の歴史公園100選」にも選ばれています。江の島や富士山まで見渡せる景色は、鎌倉でも指折りの夕景スポットとして知られています。鶴岡八幡宮から小町通り、高徳院、長谷寺、そして海辺の由比ヶ浜・稲村ヶ崎へと、大仏さまと江ノ電、鎌倉の定番社寺と海を巡る旅はこれで終わりです。帰りは、稲村ヶ崎駅から江ノ電で鎌倉駅方面へ戻りましょう。

神奈川県1泊2日
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神奈川県・鎌倉1泊2日
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