日本三景・天橋立を股のぞきで楽しむ丹後さんぽプラン


天橋立駅でレンタカーを借り(手続きに15分ほど)、ケーブルカー乗り場まで車でおよそ14分、ケーブルカーで山上まで約4分で、旅の始まりの傘松公園に着きます。天橋立を北側から見下ろす展望公園です。展望台へと続く道の途中にある「傘松」という名の松にちなんで名づけられたと伝えられ、明治33年(1900年)ごろ、地元の人物が展望台を開いたのが始まりといわれています。股の間から景色をのぞき込むと、天と海が逆さまになり、天橋立が天に向かって舞い上がる龍のように見えることから「昇龍観」と呼ばれています。ここは「股のぞき」発祥の地としても知られる場所です。この後は、ケーブルカーで下っておよそ4分、車でおよそ19分、伊根の舟屋へ向かいましょう。

傘松公園からケーブルカーで下っておよそ4分、車でおよそ19分、伊根の舟屋に着きます。1階が船のガレージ、2階が住居という、全国的にも珍しい建築様式の家並みが海際に立ち並ぶ漁村です。もとは山の中腹に住居を構えていた集落でしたが、18世紀ごろ、漁をしやすいように海のすぐそばへ家を移し、舟屋を建てるようになったと伝えられています。現在も約230軒の舟屋が軒を連ね、2005年には漁村としては全国で初めてとされる国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。舟屋は今も人が暮らす住まいです。敷地や舟屋の中に入らず、住民の方の暮らしに配慮しましょう。
伊根の舟屋から車でおよそ37分、丹後由良に着きます。若狭湾に面したこの浜は、森鷗外の小説『山椒大夫』の舞台とされる地です。人買いにさらわれた姉弟・安寿と厨子王が、この地の長者・山椒大夫のもとで苦役を強いられたという物語が伝わっています。浜の西側には、幼い安寿が来る日も来る日も海水を汲んで運ばされたという「汐汲浜」が今も残り、物語の悲しい記憶をとどめています。この後は、車でおよそ17分、文珠へ向かいましょう。
丹後由良から車でおよそ17分、文珠に着きます。天橋立の南の玄関口にあたる文珠地区は、食事処や土産物店が並ぶにぎやかな一帯です。ここで昼食にしましょう。この後は、歩いておよそ3分、天橋立へ向かいましょう。
文珠から歩いておよそ3分、小天橋(廻旋橋)のたもとに着きます。智恩寺側と天橋立の松並木をつなぐこの橋は、大型船が通るときに橋自体が回転する仕組みで知られています。ここから、白砂に黒松が連なる全長およそ3.6kmの砂州、天橋立が始まります。安芸の宮島・陸奥の松島とともに日本三景の一つとされ、その成り立ちについて『丹後国風土記』は、伊弉諾尊(イザナギノミコト)が天への通い路として架けた梯子が、寝ている間に倒れて海に横たわり、今の姿になったと伝えています。松並木の中を少し歩いて、砂州の上からの眺めを楽しんだら、もとの道を戻りましょう。この後は、歩いておよそ3分、智恩寺へ向かいましょう。
小天橋から歩いておよそ3分、文珠地区にある智恩寺に着きます。「切戸の文殊」とも呼ばれ、奈良・安倍文殊院、山形・大聖寺とともに日本三文殊のひとつとされる寺です。伝承によれば大同3年(808)、平城天皇の勅願によって開かれ、延喜4年(904)に醍醐天皇から「天橋山智恩寺」の寺号を賜ったと伝えられています。本堂には、知恵を授ける文殊菩薩として知られる秘仏(国の重要文化財)が安置され、境内の多宝塔も室町時代に建てられた国の重要文化財です。今も祈りが続く場所ですので、静かに、敬意をもってお参りしましょう。この後は、車でおよそ20分、ちりめん織機展示・実演場へ向かいましょう。
智恩寺から車でおよそ20分、ちりめん織機展示・実演場に着きます。丹後ちりめんを織るための織機が展示され、実際の製織作業を見学できる施設です。ちりめん街道の一角にあり、丹後ちりめんが地域の基幹産業として栄えてきた歴史を、実際の道具を通して感じることができます。この後は、歩いておよそ4分、旧加悦鉄道加悦駅舎(加悦鉄道資料館)へ向かいましょう。

ちりめん織機展示・実演場から歩いておよそ4分、旧加悦鉄道加悦駅舎(加悦鉄道資料館)に着きます。大正15年(1926)、私鉄・加悦鉄道の開業にあわせて建てられた木造洋風の駅舎です。駅前には、かつて実際に使われていた腕木式信号機や、なつかしい形の郵便ポストも残されています。車両を展示していた「加悦SL広場」は2020年に閉園しましたが、駅舎は「加悦鉄道資料館」として、令和3年(2021)のリニューアルを経て今も公開が続けられており、NPO法人とボランティアによって大切に守られています。この後は、歩いておよそ5分、ちりめん街道へ向かいましょう。
加悦鉄道資料館から歩いておよそ5分、ちりめん街道に着きます。丹後ちりめんと京都を結ぶ流通の拠点として栄えた町並みで、明治・大正・昭和にかけて建てられた織物工場や土蔵、町家が今も軒を連ねています。享保7年(1722)、京都・西陣で学んだ技術が加悦に持ち帰られたのが、丹後ちりめんの始まりと伝えられています。重要伝統的建造物群保存地区に指定された通りを歩きながら、ちりめん産業で栄えた町の面影を感じてみましょう。今も人が暮らす町並みですので、家の敷地に入らず、静かに歩きましょう。日本三景・天橋立を股のぞきで楽しむ丹後さんぽはこれで終わりです。帰りは、天橋立駅まで車でおよそ16分、レンタカーを返却しましょう。

京都府日帰り
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