依水園と般若寺、奈良の庭園と花の寺を訪ねる日帰り旅


近鉄奈良駅からバスでおよそ15分、奈良阪のバス停で降りるとすぐ、奈良豆比古神社です。バスの時刻は、公式で確かめましょう。光仁天皇の父で、万葉の歌人として知られる施基親王(志貴皇子)と兄の春日王、そしてこの土地の守り神の平城津彦神をまつる、古い神社です。毎年10月8日の夜、秋祭の宵宮には、朱色の本殿の前の拝殿で「翁舞」が奉納されます。三人の翁が並んで舞うなど古い形が残る舞で、平成12年(2000)に国の重要無形民俗文化財に指定されました。本殿の裏には、樹齢千年を超えるといわれる高さ約30mの楠の巨樹があり、奈良県の天然記念物になっています。今も祈りが続く場所ですので、静かに、敬意をもってお参りしましょう。この後は、歩いておよそ10分、般若寺へ向かいましょう。

奈良豆比古神社から歩いておよそ10分、国宝の楼門の前に着き、般若寺に入ります。寺伝では、飛鳥時代に高句麗の慧灌法師が開いたとされ、天平7年(735)、聖武天皇のときに平城京の鬼門を守るため堂塔が建てられ、『大般若経』を塔の基壇に納めたことが、寺の名の起こりと伝えられています。南都焼討で伽藍を失ったのち、鎌倉時代に西大寺の叡尊上人が文殊菩薩を本尊として復興し、病者などを救う活動の拠点となりました。楼門の奥の正面には、高さ約14.2mの十三重石塔(重要文化財)が立ちます。石仏のまわりに咲く春の山吹、初夏のアジサイ、初夏と秋のコスモスで、花の寺としても知られています。拝観の時間は月によって変わるので、公式で確かめましょう。今も祈りが続く場所ですので、静かに、敬意をもってお参りしましょう。この後は、歩いておよそ11分、今在家のあたりへ向かいましょう。
般若寺から歩いておよそ11分、今在家のあたりに着きます。このあたりで昼食にしましょう。この後は、歩いておよそ24分、依水園へ向かいましょう。
今在家のあたりから歩いておよそ24分、依水園に着きます。時代の違う二つの池泉回遊式庭園からなる庭です。江戸時代の特徴が残る「前園」は、奈良晒の御用商人が煎茶を楽しむ別邸として、三秀亭を移して造った庭で、「後園」は、明治時代の実業家が茶の湯と詩歌の会を楽しむために造った庭です。庭は、若草山や春日山、東大寺南大門の屋根を借景にし、中の島と築山を芝生でおおって、若草山の芝生が園の中まで続いているように見せています。昭和50年(1975)に国の名勝に指定されました。園内の寧楽美術館では、東洋の古美術品が展示されています。開園の時間と休みの日は、公式で確かめましょう。この後は、歩いておよそ18分、若草山へ向かいましょう。

依水園から歩いておよそ18分、若草山の北の入口に着きます。芝生におおわれた標高342mの山で、三つの笠を重ねたように見えることから「三笠山」とも呼ばれます。入口から一重目、二重目を通って、山頂の三重目までは歩いて約30〜40分で、山頂からは興福寺や東大寺など、奈良の町を見渡せます。山頂には、5世紀ごろに築かれたといわれる史跡の鶯塚古墳があります。古墳のまわりでは、静かに過ごしましょう。毎年1月には、山焼きが行われます。山に入れるのは、3月の第3土曜日から12月の第2日曜日までなので、入山の期間と時間は公式で確かめましょう。芝生の坂は、足元に気をつけて歩きましょう。この後は、歩いておよそ10分、東大寺の南大門へ向かいましょう。
若草山から歩いておよそ10分、東大寺の南大門に着きます。南大門は東大寺の正門で、今の門は、鎌倉時代に東大寺を復興した重源上人が、宋の様式を採り入れた「大仏様」で建て直したものです。門の中には、建仁3年(1203)に運慶・快慶らの仏師がわずか69日間で造った、高さ8.4m近い金剛力士像が立っています。門をくぐって、大仏殿へ進みましょう。大仏殿は、二度の兵火ののち江戸時代に再建された建物で、東西の幅は創建のころより小さくなりましたが、世界最大級の木造建造物とされています。中には、盧舎那仏とも呼ばれる大仏さまがまつられています。大仏殿の拝観は8時から17時までなので、時間に気をつけましょう。今も祈りが続く場所ですので、静かに、敬意をもってお参りしましょう。旅を締めくくったら、近鉄奈良駅までは歩いておよそ18分です。

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