嵯峨野トロッコと竹林の小径、静寂の嵐山旅


JR嵯峨嵐山駅に11時15分ごろ着いたら、歩いて約14分の落柿舎から始めます。松尾芭蕉の弟子・向井去来が営んだ草庵です。庭に40本もの柿の木があり、その実が一夜のうちにほとんど落ちてしまったことから「落柿舎」と名づけられたと伝えられています。元禄4年(1691年)には芭蕉自身もここに長く滞在し、『嵯峨日記』を書き記したことで知られています。茅葺きの素朴なたたずまいは、俳人が愛した嵯峨野らしい鄙びた風情そのもの。庵の外にかかる蓑と笠は、去来の在庵・不在を知らせる目印だったといわれています。静かな朝のうちに訪れると、句心が湧いてくるかもしれません。
落柿舎から歩いて約6分。日本で唯一の髪の神社とされる、珍しい社です。祀られているのは、髪結いの技術を確立したと伝えられる鎌倉時代の武士・藤原采女亮政之。実はこの神社、歴史は意外と新しく、昭和36年(1961年)に京都の理容・美容に携わる人々によって建てられたといわれます。参拝の証として髪を奉納する「御髪献納」という珍しい風習があり、納められた髪は境内の「髪塚」に納められ、日々祈りが捧げられているそうです。理美容業に携わる人々の参拝も多いとされ、技術の上達を願う人々の思いが今に受け継がれています。静かに、敬意をもってお参りください。
御髪神社から歩いて約2分。このあたりには食事のできる店が多いので、ここで昼食をとりましょう。

竹林の小径から歩いて約2分。レトロな観光列車、嵯峨野トロッコ列車の駅です。この路線、もともとは1899年に開業した京都鉄道の線路でした。JR山陰本線の電化・複線化にともない1989年に新しいトンネル線へ切り替えられ、保津峡沿いを走る旧線は廃線に。その後、景観の美しさを生かして1991年から観光列車として生まれ変わったという経緯があります。保津峡を見下ろしながら走る車窓の景色は、今も多くの人が訪れる人気の乗り物です。トロッコ亀岡駅まで乗って、折り返して戻りましょう。片道は約25分です。運行日・冬の運休・席の予約は、公式の案内で確かめましょう。
大河内山荘庭園から歩いて約12分、渡月橋のすぐそばにある福田美術館に着きます。日本画を中心に、江戸時代から近代にかけての作品を収蔵する美術館で、伊藤若冲や円山応挙、竹内栖鳳といった京都ゆかりの画家の作品を数多く所蔵しています。大きな窓から嵐山や桂川を望めるカフェも併設されていて、鑑賞のあとに景色を眺めながらひと息つくこともできます。1日目の終わりに、じっくり絵画と向き合いましょう。この夜は、嵐山・嵯峨野の宿に泊まりましょう。

京都府日帰り
京都府・伏見・宇治1泊2日
京都府日帰り
京都府1泊2日
