熊野那智大社と那智の滝、大門坂の熊野古道を歩く日帰りプラン

熊野古道を歩く旅は、大門坂からスタートです。紀伊勝浦駅前でレンタカーを借り、車でおよそ20分の大門坂駐車場へ向かいます。苔むした石畳と、樹齢800年を超えるともいわれる杉の巨木が立ち並ぶこの坂は、熊野古道の中でも随一の美しさとされる区間で、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部にも登録されています。入り口に立つ「夫婦杉」をはじめ、苔生した石段の両脇にそびえる杉並木は、古くから熊野詣での参詣者を見守ってきました。苔むした石畳は、雨のあとなど滑りやすいので、歩きやすい靴で足元に気をつけて上りましょう。鬱蒼とした杉木立の中、石畳を踏みしめながら、熊野古道の雰囲気をじっくりと味わってみましょう。見学を終えたら、歩いておよそ35分の青岸渡寺へ向かいましょう。
大門坂からは、歩いておよそ35分です。青岸渡寺は、西国三十三所観音霊場の第一番札所として知られる天台宗の寺院です。本堂は、天正18年(1590)、豊臣秀吉によって再建されたと伝えられ、国の重要文化財に指定されています。境内からは、那智の滝と朱色の三重塔を一枚に収められる、熊野エリアを代表する撮影スポットを望むことができます。隣接する熊野那智大社とともに、神仏習合の歴史を今に伝える霊場です。今も多くの巡礼者が訪れる祈りの場ですので、境内では静かに、敬意をもってお参りください。続いては、歩いてすぐの熊野那智大社へ向かいましょう。

青岸渡寺からは、歩いてすぐです。熊野那智大社は、那智の滝への信仰を起源として建てられたと伝えられ、創建の年代にはいくつかの伝承があるものの、社殿が建てられるより前から、滝そのものへの自然崇拝が行われていたと考えられています。熊野本宮大社・熊野速玉大社とあわせて熊野三山の一つに数えられ、早くから神仏習合が進み、那智の主祭神・熊野夫須美大神は千手観音と同じとされ、三山の神々は「熊野三所権現」として信仰されてきました。御祭神・熊野夫須美大神の神徳から「結宮」とも呼ばれ、様々な願いを「結ぶ」宮として、古くは歴代の上皇や貴族たちも幾度となく参詣に訪れたと伝えられています。参道の茶店では、そばやうどん、めはり寿司などで昼食をとることができます。長い歴史と祈りが積み重なったこの聖地で、静かに、敬意をもってお参りください。見学を終えたら、歩いておよそ10分の那智の滝へ向かいましょう。
熊野那智大社からは、歩いておよそ10分です。那智の滝は、熊野の山あいに轟音とともに流れ落ちる滝で、落差133m・幅13mを誇り、華厳の滝・袋田の滝とともに「日本三名瀑」の一つに数えられています。この滝は熊野那智大社の別宮・飛瀧神社のご神体そのものとされ、社殿を持たず、滝そのものを祀るという、原始的な自然崇拝の姿を今に伝えています。滝面が三筋に分かれて見えることから「三筋の滝」とも呼ばれ、毎年正月と例大祭の前には、滝にかけられた大きな注連縄が新しいものに張り替えられます。昭和47年(1972)には「那智大滝」として国の名勝にも指定されました。轟音を立てて流れ落ちる水の迫力と、周囲の深い緑が織りなす景色を、しばし眺めてみましょう。見学を終えたら、バスで大門坂駐車場へ戻って車に乗り、およそ16分の補陀洛山寺・浜の宮王子跡へ向かいましょう。
那智の滝からは、バスで大門坂駐車場へ戻って車に乗り、およそ16分です。補陀洛山寺は、那智駅のすぐそばに建つ天台宗の寺院で、本尊の千手観音像は国の重要文化財に指定されています。境内には、小さな船で南方の観音浄土「補陀洛」を目指したという、古くからの信仰を伝える渡海船の実物大の復元模型が展示されています。隣接する浜の宮王子跡は、熊野古道の参詣者が祈りを捧げた王子社の一つで、樟の大木が今もその歴史を見守っています。世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産の一つでもあるこの場所で、熊野古道の歴史に触れてみましょう。今も法要が営まれる祈りの場ですので、境内では静かに、敬意をもってお参りください。続いては、車でおよそ6分の勝浦漁港へ向かいましょう。
補陀洛山寺・浜の宮王子跡からは、車でおよそ6分です。勝浦漁港は、生鮪の水揚げ量が全国でも有数とされる、活気あふれる漁港です。早朝には、威勢のいい掛け声とともに生鮪のセリが行われることで知られる港です。港の一角には、那智湾を出入りする漁船を眺めながら足を浸せる足湯「海乃湯」「鮪乃湯」があり、誰でも気軽に立ち寄ることができます。周辺には干物や練り物などを扱う店も並び、漁師町ならではの活気を感じながら散策を楽しめます。足湯につかりながら、漁港ならではの潮の香りと賑わいを味わってみましょう。続いては、車でおよそ4分の天然温泉公衆浴場はまゆへ向かいましょう。
勝浦漁港からは、車でおよそ4分です。天然温泉公衆浴場はまゆは、地元の人々にも親しまれている日帰り入浴施設です。那智勝浦温泉は、保温性の高い塩化物泉で、「出船入船の湯」とも呼ばれます。浴場では、ほかの入浴客が写らないよう撮影は控え、長湯を避けて水分をとりながら楽しみましょう。旅の疲れを、地元に根づいた温泉でゆっくりと癒やしましょう。熊野古道・那智の滝・熊野那智大社をめぐり、勝浦の海の幸と温泉も楽しむ、熊野の一日は、ここで終わりです。帰りは、車でおよそ4分の紀伊勝浦駅へ向かい、レンタカーを返却してから、帰路につきましょう。

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