グルメも歴史も。那覇の街をまるごと楽しむ旅


この旅はゆいレールと歩きでめぐります。那覇空港に11時ごろ着いたら、ゆいレールで首里駅へ(約27分)。首里駅から徒歩約15分、2泊3日の那覇めぐりは首里城公園から始まります。首里城跡(公園)自体は今も開園していて、2019年10月の火災で焼失した正殿は、復元の工事が進められてきました。見学できる範囲や正殿の公開状況は時期によって変わるので、出かける前に首里城公園の公式案内で確かめましょう。世界遺産「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の構成資産は首里城跡・園比屋武御嶽石門・玉陵・識名園・今帰仁城跡・勝連城跡・座喜味城跡・中城城跡・斎場御嶽の9資産からなり、首里城跡について世界遺産の登録対象になっているのは、焼失した木造の正殿の建物そのものではなく、その地下に眠る「正殿基壇遺構」です。建物が失われても、登録は取り消されていません。まずはこの広大な城跡を歩き、これから巡る世界遺産の旅の始まりを感じましょう。次は、城郭の正門にあたる歓会門へ向かいます。
首里城公園の中、城郭へ入る最初の正門にあたるのが歓会門です。「歓会」は歓迎するという意味で、中国皇帝の使者である冊封使を迎えるために名付けられたと伝わります。別名は「あまえ御門」で、「あまえ」は琉球の古い言葉で喜ばしいことを意味します。創建は1477年から1500年ごろ、尚真王の時代とされ、沖縄戦で焼失したのち、1974年に復元されました。堅牢なアーチ型の石造りの門の上に木造のやぐらをのせた形で、両脇には魔除けの石造りのシーサー像が置かれています。見学を終えたら、歩いてすぐの園比屋武御嶽石門へ向かいましょう。
城郭を出てすぐのところにあるのが、園比屋武御嶽(そのひゃんうたき)石門です。1519年、尚真王の命によって建てられた石門で、国王が外出する際にこの場所で旅路の安全を祈願したと伝えられる、拝所(うがんじゅ)への入口にあたります。木の扉の部分を除けば、すべて琉球石灰岩で造られていて、日本や中国の木造建築の意匠を石造りで表現した、大変珍しい建築だとされています。戦前は国宝に指定されていましたが、沖縄戦で大きく壊れてしまい、1957年に元の位置で復旧された後、1982年から5年かけて本格的な修復が行われました。そのため現存する部分と復元された部分が混在しています。2000年に世界遺産に登録され、国の重要文化財にも指定されている貴重な文化財ですが、今も地元の人々にとっては祈りの場です。石門の奥は今も拝所として大切にされている場所なので、見学の際にはその点を心にとめて、静かに、敬意をもって見学しましょう。この後は歴代国王の陵墓、玉陵へと向かいます。
次に訪れるのは玉陵(たまうどぅん)です。第二尚氏王統歴代の王が眠る陵墓で、1501年頃、3代目の尚真王が創建したと伝わる、沖縄県内でも最大級の規模を誇るとされる破風墓(はふばか)です。沖縄戦では首里城に日本軍第32軍の司令部が置かれたため、このあたり一帯が激しい戦闘の舞台となり、玉陵も東室・西室が破壊されるなど大きな被害を受けました。戦後、1974年から約3年をかけて修復工事が行われ、今の姿を取り戻しています。2000年には世界遺産「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の構成資産として登録され、さらに2018年12月には建造物として国宝に指定されました。これは沖縄県内の建造物としては初めての国宝指定でした。世界遺産の登録と国宝指定は別の制度で、玉陵は両方の価値が認められた貴重な文化財です。歴代の王が眠るお墓でもあるので、静かに、敬意をもって見学しましょう。腹ごしらえに、歩いて5分ほどの食事処で昼食をとりましょう。
玉陵から歩いて5分ほど。お昼は、首里城公園からほど近いこのあたりで昼食をとりましょう。首里には、沖縄そばの店や喫茶店など、地元で親しまれている食事処が点在しています。お腹を満たしたら、歩いて首里金城町石畳道へ向かいましょう。
食事処から歩いて7分ほど、向かうのは、首里金城町(しゅりきんじょうちょう)石畳道です。琉球王国尚真王の時代、1522年頃に整備が始まった官道「真珠道(まだまみち)」の一部が、今もこの道に残されています。1987年には建設省(当時)の「日本の道100選」に選ばれ、沖縄県指定の史跡・名勝にもなっている由緒ある道です。歩いている途中には樹齢300年以上ともいわれる「大アカギ」があり、内金城御嶽(うちかなぐすくうたき)のご神木として、今も地域の人々に大切に守られています。坂の途中にある共同井戸・金城大樋川(かなぐすくうふひーじゃー)にも立ち寄ってみましょう。このあたりは今も人が暮らす住宅地なので、のぞき込んだり大きな声を出したりせず、静かに歩きましょう。琉球石灰岩の石畳は雨の日やサンダルだと滑りやすいので、足元に注意しながら、王国時代の雰囲気をゆっくり味わいましょう。この先は、琉球八社の一つ識名宮へ向かいます。
石畳道から歩いて13分ほど、次に訪れるのは識名宮(しきなぐう)です。琉球王国時代、王府から特別の扱いを受けた8つの神社「琉球八社」の一つで、尚元王の時代(1556〜1572年)の創建と伝わります。洞穴の中に安置されていた賓頭盧(びんずる)像が、尚元王の長男の病を治したことから建てられたという由緒が残っています。沖縄戦で社殿を焼失しましたが、1968年に復興されました。静かに手を合わせましょう。見学を終えたら、識名園へ向かいましょう。
識名宮から歩いて12分ほど。世界遺産めぐりの1日、最後に訪れるのは識名園です。1799年頃に完成したとされる、琉球王家最大級の別邸で、国王一家の保養や、中国からの冊封使など外国からの使臣をもてなす迎賓の場として使われていました。「心」の字をくずした形の池、心字池を中心にした廻遊式庭園で、池に浮かぶ島には中国風のあずまや・六角堂が配され、琉球ならではの工夫があちこちに見られます。沖縄戦で大きな被害を受け、現在の建物や庭園は1975年から1996年にかけての復元整備によるものです。2000年には「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の構成資産として世界遺産に登録されています。首里城公園から始まったこの日の世界遺産めぐりは、この静かな庭園でひと区切り。今夜は那覇市内に宿泊し、明日はまた違う那覇の魅力を巡ります。

沖縄県・石垣島・宮古島2泊3日
沖縄県2泊3日
沖縄県1泊2日
沖縄県日帰り


